大堰神社

難工事に挑んだ先人達の「進取の気性」を偲ぶ

床島堰は、この地域の水田を豊かにするため、正徳2(1712年)に難工事を経て筑後川に築かれました。
恵利堰と、水量を調節する床島堰と佐田堰の三つの堰を合わせて「床島堰」と称しています。
大堰神社は、床島堰建設の功績者である草野又六及び五庄屋の六柱を祭っています。

江戸時代、川岸から遠くなるにつれ土地が高くなり、農民は水不足に苦しんでいました。
1710年(宝永7年)の大干ばつで、鏡村の庄屋高山六右衛門は郡内の庄屋中垣清右衛門、秋山新左衛門、鹿毛甚右衛門を説得、堰を築くために立ち上がり藩へ願書を提出しました。水量が豊かな筑後川を横切る築堤は困難を極めましたが、地域村民一丸となって1714年(正徳4年)堰は完成、古田、新田2000haが潤いました。
草野又六や高山六右衛門、秋山新左衛門、鹿毛甚右衛門、中垣清右衛門、丸林善左衛門の五庄屋の徳をたたえて天神様として水神様とあわせて祀った大堰神社では、毎年祭事を行っています。

御鎮座百年記念事業

大堰神社は、草野又六翁並びに五庄屋を御祭神と仰ぎ、下川地区の氏神様である天満神社、床島用水を南水道、北水道に分かつ此地に鎮まり坐す水神社を合せ祀り、大正十四年十一月、当地に創建されました。
以来九十有余年の間、大戦や水害、台風、さらに近時はコロナ禍と幾多の困難を経ながらも、用水の潤す流域三十八か村の篤い崇敬を集めて参りました。
この度、御鎮座百年の記念す可き年を迎えるに当たり、築堰の労苦を偲び、御遺徳を顕彰するとともに、先人より受け継いだ進取の精神を次代へ継承することを主旨として記念事業を実施するものです。

アクセス

住所

福岡県三井郡大刀洗町冨多1302番地
 西鉄甘木線大堰駅より徒歩5分
 大分道小郡ICを下りて車で約10分